方法

この頁は、作品の仕組みを説明します。街の中の文章とは別に読んでください。ここで述べる重みは設計上の初期値であり、実測された確率ではありません。

v0.1.3 は、画面の読みやすさを変えています。偶然の重み、抽選、体験後の記憶の定義は変えていません。画面が変わると、歩き方や書くタイミングが変わることがあります。エンジンが同じであることと、参加者の振る舞いが同じであることは、別です。

偶然のエンジン

場所に入ると、エンジンはその場所で条件を満たす断片だけを候補にします。候補のある種類だけに重みを正規化し、種子から作った疑似乱数で一つを選びます。種類は、通常、遭遇、食い違い、不在、残響、まれな出来事です。

種類の記号と重み
  • ORDINARY: 50
  • ENCOUNTER: 20
  • CONTRADICTION: 12
  • ABSENCE: 9
  • ECHO: 7
  • FLUKE: 2

初期の重みは、ORDINARY 50、ENCOUNTER 20、CONTRADICTION 12、ABSENCE 9、ECHO 7、FLUKE 2 です。適格な種類だけで割り直します。重み 0 の種類は選ばれません。

再現

セッションには種子があります。同じ種子、同じ操作の順、同じエンジン版、同じ本文版、同じ重み設定なら、出来事の列は再現されます。乱数は Math.random ではなく、FNV-1a と mulberry32 です。一度の遭遇では、乱数を種類の選択と断片の選択にだけ使います。

種子は運命ではありません。同じ操作を繰り返すと、同じ列がもう一度起きます。意味は、その列から自動では決まりません。

適格性と、遅れて効く選択

断片は、場所、すでに読んだ断片、選んだ条件、論理上の時刻、選ばなかった選択の数によって出たり出なかったりします。選択の中には、その場の景色を変えないものがあります。あとから別の断片の適格性や、追記された一文を変えるものがあります。

まれな出来事は、登録された効果だけを実行します。別の経路を開く、以前の断片に注記を足す、場所と場所をつなぐ、食い違う記録を一つ足す、のいずれかです。任意のコードは走りません。記録を壊すこともしません。街から出られなくすることもしません。

再訪

種類を選んだあと、その種類の中で断片を重みづけします。未読 5、そのままの再訪 4、残響のある再訪 3、読みが足された再訪 3 です。これも設計値です。繰り返しを消すためのボーナスではありません。v0.1.1 は、この選び方が v0.1.0 と違うため、エンジン版を 0.1.1 に上げています。種類の重みは weights-v0.1.0 のままです。

再訪について

v0.1.4 は、すでに起きた再訪を読み取る層です。抽選も、本文も、変えていません。

場所へ戻ることは、同じ断片をもう一度読むこととは限りません。同じ断片でも、注記が加わっていれば、文章が同じとは呼びません。

注記が加わったことは、感じ方が変わった証明ではありません。感じ方は、参加者が自分で残したときだけ記録します。残していないことは、変化が無かった証拠ではありません。

システムの偶然は、エンジンが選んだ出来事です。体験された偶然は、参加者がそう感じたと書いたときだけです。あとから意味が変わったという話も、本人の文章があるときだけです。この三つは、同じものではありません。

別の場所への変化

v0.1.5 は、ある場所での選択が、別の場所のカードや注記に小さな変化を残すことがあります。これは抽選とは別の、選択の帰結です。まれな出来事としては扱いません。

変化は、すべての選択に起きるわけではありません。見取り図に出ることと、その場所へ入ることは別です。どちらも、参加者が気づいたことの証明ではありません。

元の文章は書き換えません。注記は、本文の外に足します。原因の説明は、最初の記憶を残すか、書かずに終えるまで出しません。

v0.1.5 より前の記録には、この変化をあとから足しません。

予定されていなかった出会い

v0.1.6 は、参加者を待っていない人が、別の論理時刻にいることがあります。会うことも、会わないことも、話さないことも、戻ったときにいないこともあります。

これは抽選とは別です。関係の得点はありません。言葉を交わしたことは、関係になったことではありません。特別かどうかは、最初の記憶のあと、本人が任意で残したときだけ記録します。

v0.1.6 より前の記録には、この出会いをあとから足しません。

見たことと、あとから言われたこと

遭遇の本文は、そのとき写したまま残します。別の場所の人物が花の色を言っても、最初の写しは書き換えません。再読の注記は、意味が変わり得たという記録です。システムが数えるのは、その注記の件数です。参加者の内側で意味が変わったかどうかは、数えていません。

数え方

記録の頁の数値は、次の定義で出来事の列から計算します。独立したカウンタではありません。

  • eventHistory のうち、source が CHANCE で、eventType が ENCOUNTER または FLUKE であり、選ばれた断片が SYS_QUIET でない件数。感情の指標ではない。
  • eventHistory のうち、選ばれた断片があり、eventType が CONTRADICTION であるか、effectApplied が fluke:conflicting_margin である件数。人格の指標ではない。
  • 提示済みの選択(offers)のうち、同じ断片で一度も選ばれなかったものの件数。断片と選択の組で一度だけ数える。
  • unresolvedThreads の件数。開いたままの物語の糸であり、未完を欠点とは扱わない。
  • 遭遇した物語断片の件数と、訪れた場所の件数と、その和。統計的な多様性指標として検証したものではない。
  • 各モチーフについて、遭遇と証言の合計から 1 を引いた数の和。最初の一度は再登場に数えない。主観的な印象の強さではない。
  • testimonies の件数。フィクションの証言であり、見たことの訂正ではない。
  • recontextualizations の件数。過去の記録を書き換えずに足した注記の数。
  • revisits のうち outcome が ALTERED_CONTEXT_REVISIT の件数。
  • unresolvedThreads の件数。未完を欠点とは扱わない。
  • recontextualizations の件数と同じ操作的定義。記録された再読の注記の数であり、参加者の意味の変化を測ったものではない。

この版の限界

参加者は一人の端末の中だけです。分布が設計どおりかは、この実装だけでは検証済みとは言えません。感情、人格、外傷、意図は推論しません。外部の AI は呼びません。提案用の接点はありますが、無効です。

共有記憶以降は、まだありません。

  • v0.2 Shared Memory: 未実装。招待された人だけが、明示的な公開の同意をもって記録を共有する。
  • v0.3 Physical Street: 未実装。同意のある現実の場所での設置。この版では行わない。
  • v0.4 Human/AI Co-Dramaturgy: 未実装。AI は代替断片を提案できるが、人の確認なしには正規の本文へ入れない。
  • v0.5 Urban Continuity: 未実装。古いウェブの記録や都市の記憶との接続を探る。
  • v1.0 Research Publication: 未実装。十分な検証と適切な検討のあとで、方法についての知見を公表する。

体験のあと

街を出たあと、システムの記録を見せる前に、残っていることを書けます。書かなくても、空欄でも、途中でやめても進めます。人の文章と、システムの記録は別です。長さは文字数であり、記憶の質ではありません。詳しくは実験の頁です。

Method, in English

The chance engine selects among eligible fictional fragments with a seeded generator. Weights are design defaults, not empirical probabilities. Identical seed, action order, engine version, content version, and weight configuration reproduce the event sequence. v0.1.0 replays are preserved for reading and are not treated as v0.1.1 replays. The system counts recontextualization records. It does not measure private changes of meaning. v0.1.2 adds an optional local recollection. It does not score memory. v0.1.3 changes presentation only. v0.1.4 records returns without changing the draw or the prose, and does not infer interpretation. v0.1.5 can add a derived consequence in another place. It does not rewrite prose, consume the chance stream, or treat a consequence as a fluke. v0.1.6 can record an intersection with a fictional resident on a separate schedule. It does not score a relationship, and it does not treat absence as failure. An unchanged engine does not mean unchanged participant behavior. No scientific validation is claimed.